オンライン授業のための著作権処理ハンドブック
e-Learningにおける著作権処理のFAQ
利用者の立場Q&A 権利者の立場Q&A 著作物性の判断Q&A
著作物性の判断Q&A
複製利用・AI・写真
Q:人工知能を持つロボットが撮影した写真は、著作物になり得るのでしょうか?ロボットを作成した方に写真の利用許諾申請をする必要はありますか?
A:一般的には、著作物には該当しないと考えられます。ロボットや人工衛星、無人航空機、防犯カメラが自動的に撮影した写真は、機械が撮影しているので、「(人間の)思想又は感情を創作的に表現したもの」には該当しないからです。
複製利用・楽譜
Q:購入した楽譜をコピーして教育学部の授業で演奏者複数人に学内のLMS(学習マネジメントシステム)上から配布し、使用することは著作権侵害となりますか?
A:授業で数名の学生に配布するのであれば、教育の「著作権の制限規定」で問題ありませんが、それを電子化してアップロード、学生がダウンロードして使用する場合は、複製権・公衆送信権の侵害になります。
複製利用・写真
Q:定点カメラと同じアングルで人が写真撮影した場合、その写真は著作物となるのでしょうか?
A:人の意思や判断(思想又は感情)が入っている場合、著作物と認められる可能性は高いと思われます。
依拠性・翻案
Q:作品において、意図せずに、無意識にすりこまれ、他人の作品と似てしまった場合も著作権侵害となるのでしょうか。
A:依拠性がある(他人の著作物に接しうる機会の可能性があった)からと言って必ずしも著作権侵害になるとは限りませんが、依拠性があり、且つ、類似(翻案)と認められる場合は、原則として著作権侵害となります。但し、権利制限規定に該当する場合はこの限りではありません。
依拠性・オマージュ
Q:オマージュ作品は著作権法上問題ないのでしょうか。
A:一般的にオマージュ作品は他人の作品等の影響を受けて(依拠して)創作されるものですが、その該否判断の基準は曖昧です。著作権問題(盗作)に発展しやすいことから、原則、著作権が存続している場合は権利者から利用許諾を受けるのが良いでしょう。